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学研CAIスクール 鳥取湖山校 の日記

中学生教科書はこんなに変わる

2011.10.29

今回は、数学についてです。

数学について特徴的なのは次の3点になります。

 ・先送りされた内容の復活
 ・スパイラル学習の重視
 ・活用できる学力の育成


まず、注目すべきは、ゆとり時代には高校で学んでいた学習内容の中学への移行です。

代表的なものとしては、現行の教科書では、発展内容として扱われている「球の表面積・体積」(中1)や「二次方程式の解の公式」(中3)、「相似形の面積比・体積比」(中3)などの一般内容への復活が挙げられます。

加えて、もともと一般内容であったものもよりていねいで、詳しい扱いになりました。これによって、今回の改訂では、ページ数で言えば、平均で33%と大幅な増加となったわけです。

そして、学習内容のボリュームアップだけに目を奪われがちですが、数量・関数・図形を問わず、現行の教科書より難化していること、質的に変化していることを押さえておかなければなりません。

中には、十四面体でねじれの位置を考えさせる問題や、三平方の定理と相似比を用いて円すい台の体積を求める問題が演習問題として載っている教科書もあります。いずれも入試レベルの問題で、てこずる受験生が多い問題です。

分度器・三角定規


次の注目点は、スパイラル的要素の採用です。

ここでいう「スパイラル」とは、「反復」や「繰り返し」の意味で使われています。

塾の講師も、新しい内容を教えるときには、前に学んだ内容と結びつけて、生徒が理解しやすいように工夫をします。例えば、因数分解の導入には、素因数分解を引き合いに出したりします。

新しい教科書も、新出内容については、中1では小学校で習った内容、中2・3では前学年の内容の「振り返り」を踏まえて、ていねいに導入がなされています

もちろん、導入での「振り返り」という形だけでなく、前学年までの内容の確認、演習を行うページが多く設けられています。

そして、3番目の注目点は、PISA型学力を意識した内容です。

いわゆる難易とは別の観点から、新指導要領が求める活用型学力を育成する内容が随所に盛り込まれています。出版社によって、「活用」のとらえ方に違いが見られますが、学習内容を探求するもの、数学を日常生活に適用するもの、数的推理力を問うパズル的なもの、というようにバラエティーに富んでいる扱いに驚かされます。

また、従来のように、計算して答えを導くというパターンだけではなく、「この規則性を言葉で説明しなさい」「その理由を○○の公式を使って説明しなさい」など、思考力と表現力を鍛えることに重きが置かれていることも特筆してよいでしょう。

「学力低下」に対する危機感から、文科省が「理数教育の充実」を推進し、これを反映して、数学の教科書も質・量ともに大幅にボリュームアップしました。

高校入試の出題傾向・形式への影響は必至で、子どもたちは、これに対応できる力を身につけていかなければならないわけです。

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