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学研CAIスクール 鳥取湖山校 の日記

中学生教科書はこんなに変わる

2011.10.29

今回は、その改訂内容が最も注目を集めている教科とも言える理科についてです。

理科の今回の改訂の目玉は、次の4点になります。

・「ゆとり」で削減された内容の大幅な復活
・実験・観察の結果および考察の重視
・実生活との関連性学習の強化
・スパイラル的要素の充実


まずは、形式的なこととは言え、大きな変化が2点あります。

これまでの1・2分野の上・下4分冊から、学年別3分冊になること。そして、「物理」「化学」「生物」「地学」というこれまで親しんできた分野名は、それぞれ「エネルギー」「粒子」「生命」「地球」という表記になることです。

そして、注目すべきはその学習量の増加です。教科書のページ数では各社平均で45%、練習問題数は東書・啓林・大日の主要3社で比較すると1.8倍という驚異的なアップ率になっています。

この学習量の激増を象徴しているのが「イオン」です。かつて、「イオン」は高校入試の花形単元でしたが、一方では理科嫌いを招いた元凶とも言われました。その「イオン」が、「化学変化と電池」「中和と塩」など、高校化学に直結する内容まで盛り込まれて完全復活しました。

その他、中1で「水圧と浮力」「断層・しゅう曲」など、中2で「電力量」「生物の進化」など、中3では「仕事率」「月の満ち欠け」などがそれぞれ復活しています。

ムシメガネ・観察


次に注目すべきは、実験・観察の結果および考察の扱いの充実です。現行教科書では、実験・観察の方法のみが記載され、結果および考察が必ずしも明確には扱われていません。しかし、新教科書は、実験・観察の着目点や、結果から考察できることに踏み込んで扱っており、これが「新教科書は参考書的だ」といわれる所以なのでしょう。

さらに、特徴的なこととして、学習が生活に役立つことに気付かせることに重きを置いている点があげられます。

たとえば、「ガソリンで自動車が動くのはなぜ?」というような日常生活の疑問や、洗剤に書かれた「まぜるな!危険」という表示を題材としたものなど、さまざまな工夫が凝らされています。

また、数学と同様に、小学校や前学年の内容の確認・復習など、
スパイラル的要素が充実していることも教科書のボリュームアップの一因となっています。

「ゆとり」時代の理科は、「広く・浅く」という表面的な学習に終始した感がありましたが、より実生活に根ざした「PISA型学力」を意識した内容へと大幅に変化を遂げたと言えるでしょう。

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