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学研CAIスクール 鳥取湖山校 の日記

中村先生!

2011.11.12

どんな数学も役に立つ! 中村 亨 世の中でどんな数学が利用されているか 数学は世の中のいろいろな場面で利用されています。
例えば、脳の仕組みや心臓の病気の研究、車やロボットなどの設計などでは、動きなどの変化する量を扱うので、微分や積分*が基本的な道具になっています。
*微分、積分については第22回のコラムで紹介しています。
同じ変化する量を扱う、経済の研究でも微分や積分が使われますが、確率論も大いに使われています。影響する要因がとても多いため、小さな影響は、偶然だとみなすことで、大事な要因の影響をしっかり研究できるようになるのです。 利用されるのは難しい数学だけではない このように書くと、進んだ、難しい数学でないと利用できないような気になるかもしれませんが、もちろんそうではありません。
実は、2x+3y=6や4x-5y≦8のような、一次式の方程式や不等式も、現実の問題の解決のために、大いに利用されているのです。 一次式の方程式や不等式が登場する問題 一次式の方程式や不等式が登場する問題の例として、次の問題を考えてみましょう。
(一次不等式について教わったことのない人は、とりあえず眺めてください。) [問題]

ある会社では、3種の原料から、2種類の薬品「エーパラ」と「ビーテン」を作っています。それぞれの薬品1kgを作るのに必要な原料の量、それぞれの薬品1kgを売ったときの利益は、下の表のとおりとします。
今、原料の利用可能量が表のとおりのとき、利益を最大にするには、それぞれの薬品を何kgずつ作ればよいでしょうか。   [解説]

エーパラをx(kg)、ビーテンをy(kg)作るとすると、それぞれの原料の量について、
シーミンの使用量:2x+3y≦12
デーダーの使用量:3x+2y≦12
イーモスの使用量:5x+y≦18
が成り立たなくてはなりません。また、x、yはそれぞれ製造量ですから、
x≧0
y≧0
も成り立っています。
そして、このときに
利益R=4x+5y
が最大になる(x, y)を求めればよいことになります。
5個のすべての不等式を満たす(x, y)は、図の色のついた部分になるので、
R=4x+5yが点Pを通るとき、つまりx=2.4(kg)、y=2.4(kg)のときに利益が最大(21.6万円)になることがわかります。   確かに、このような問題に実生活で直面することが多いだろうことは、容易に想像できると思います。
原料や製品の種類が増えると、問題を解くのが難しくなってくるので、現在、上手に解く方法が盛んに研究されています。 こんな問題も仲間! もっといろいろな問題に、一次式の方程式や不等式が登場することが知られています。
例えば、以下の問題がそうです。 行商人問題*
多くの都市に1回ずつ滞在して帰ってくる行商人がいる。
道のりが最も短くなるように回るには、どの順で都市を回ればよいか。 *一般には、英語を訳した「巡回セールスマン問題」の名前で知られています。

この問題は、一見すると、薬品の製造の問題と共通点はなさそうですが、同じ方法で解くことができるのです。
このように、どんな数学でも、身につけて上手に利用すれば、世の中の多くの問題を解く力を秘めているのです

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